国際卓越研究大学
東北大学 大学院経済学研究科 川名 洋教授(西欧経済史)

Prof. Yoh Kawana(Ph.D. University of Leicester)


経済史のキーワード

都市と農村

 

 Keywords

都市経済

自治都市 Cities and Boroughs

 公務員を目指す学生に限らず、市民一人ひとりにとって国や政府との関わり方を考えるのは大切なことです。事故や災害の際に公の力は欠かせませんが、その一方で、身の回りのことは大概自分で決めたいと誰もが思うものだからです。個人の都合を最優先しうる個人の権利は戦後になってようやく憲法で保障されるようになりましたが、その源流をイギリス都市史に辿ることができることがわかってきたのです。
続きを読む2024.11.07

Top ▲

都市文化 Urban Culture

 美術館や博物館、コンサート・ホールや運動競技場、国際会議場や総合病院の建設など。どの場所にどのような施設を設けるか。都市のアイデンティティを形成し、その商業的価値も高めるこれらの計画は、今では現代市民の中心課題となりました。都市は人口密集地であり、商業の中心地でもあります。しかし、その都市が経済史研究の主題となるのは、そこで醸成される文化(社会関係や価値観、思想、アイデア、規範など)を認識することによってはじめて、数値では示すことができない経済の「質」について評価できるようになるからです。
続きを読む2024.09.30

Top ▲

ロンドン London

 イギリスの首都ロンドンの経済史は、一国史に相当するおもしろさがあります。近代に成立する国際的金融街のイメージが強い都市ですが、世界の名だたる首都の中で、一千年の間、同じ場所で地名も変えず首都機能を維持し続けた都市はそう多くはないからです。中世以来の長期の発展に導かれ現在まで続くイギリス経済史を象徴する都市と言えるでしょう。続きを読む2025.08.07

Top ▲

農村経済

囲い込み Enclosure

 農業法人の設立や農業の6次産業化。近年、規模の経済が物を言う農業に対する評価が高まりつつあります。西洋経済史において、独立自営農民、大規模農業経営、農業革命など農業の効率化を示す用語が重要になるのはそのためです。中でもエンクロージャーは、イギリスの農業を代表する歴史的キーワードと言えるでしょう。続きを読む2024.03.29

土地保有 Landholdings

 土地の最適な活用方法を決定するのは誰か。これは、一国の経済成長、地域経済の活性化に深く関わる重要な問いです。西欧では、中世から近世にかけて、土地利用の決定権が領主及び共同体から個人へと移る傾向にありました。それは、西洋経済が発展した決定的要因の一つであったと考えられます。続きを読む2024.10.12

Top ▲

農業革命
The Agricultural Revolution

 後発工業国において、個人主義的農業が広がらないのはそう不思議ではありません。そうした硬直性が工業化の遅れの一要因になっていたと考えられるからです。西欧では、産業革命が起こる18世紀後半より何世紀も前から、個人主義的農業が定着し始めていたことを西洋経済史から学ぶことができます。実は、農業革命という用語から受ける印象とは裏腹に、農業の効率化には西欧でも長い時間を必要としたことがわかるのです。
続きを読む2025.11.13

Top ▲


Top ▲


Last Updated :

© 2024 Yoh Kawana