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はじめに |
はじめに 公務員になることを目指す学生に限らず、市民一人ひとりにとって国や政府との関わり方を考えるのは大切なことです。事故や災害の際に公的な力は欠かせませんが、その一方で、身の回りのことは大概自分で決めたいと誰もが思うものだからです。個人の都合を最優先しうる個人の権利は、戦後になってようやく憲法で保障されるようになりましたが、その源流をイギリス都市史に辿ることができることがわかってきました。 近代経済の都市的起源近代経済は、消費財の購入から人生設計に至るまで、個人に幅広い選択肢を保障する自由な社会の中で動いています。近年、近代経済のそのような社会条件と、一千年近い歴史を有する自治都市の歴史との間の深い繋がりが見えてきました (川名: 2024)。 自治都市といえば、封建制の下でも領主の支配が及ばない独立した都市共同体を想起する者は多いでしょう。しかし、その強みは、市場経済に適したルールづくり(制度蓄積)がなされるその政治的・社会的環境にありました。都市では、職選びや人選び、取引や移住など、様々な場面で選択が必要になりますが (Schooler: 1990)、ともすると自由を必要以上に制約しかねない諸制度の存在にもかかわらず、イギリスの自治都市では個人の選択が妨げられることは少なかったことがわかってきたのです(川名: 2024)。2024.11.07 参考文献
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