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はじめに 資本家の社会的地位 ** ジェントルマン資本主義 ** 資本家とイデオロギー ** ** campus-only |
はじめに担保になり得る資産を積極的にビジネスに活用する人のことですが、具体的にイメージするのが難しく、つい大雑把な理解で終わりがちな用語です。例えば、産業革命期に登場する工場主や問屋制度を組織した織元らはわかりやすい例ですが、東インド会社に投資する主婦、ロンドン市の有力な親方職人、裕福な農民(ヨーマン)や下層地主(ジェントリ)らのように、実際に投資をビジネスの一部と考えていた者を含めると、資本家と呼びうる人々のプロフィールは多様であったことになります。 一方、資本家をその下で働く労働者との雇用関係に限定して捉えるのも狭すぎます。資金を投じて技術革新に繋がる新しいアイディアを引き出したり、リスクが大きいビジネスにあえて挑んだりする人々も、資本家として注目されるからです。 社会を「層」として把握する一方で、「個」の集団と捉えることを怠れば、西洋経済史の本質を見誤ることになります。持続的経済成長に結びつくことになる新発見やユニークな発想は、個人によるものが多いからです。それらをビジネスに結びつけ社会に便益をもたらすのも、資本家の重要な役割と言えます。 個人の優れた能力を社会の便益に結びつけることができたのは、歴史上、主に社会の支配層に限られていました。近世から近代にかけてその役割を担うアクターは、民間にも無数に存在するようになったのです。 参考文献
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