―東北大学大学院経済学研究科・経済学部 西欧経済史研究室 川名 洋教授

経済史入門



使用言語: 英語/日本語  講義時間:22.5時間(2単位)
受講者数243名(2022年度)


 
 
 「経済史」の世界へようこそ。といっても何を学ぶことになるのかわからない学生の皆さんは多いと思います。歴史の勉強といえば、ある時代の大事件や偉人の活躍などを思い浮かべますし、「経済の歴史」と言われてもあまりピンとこないのは当然です。
 経済史について学ぶ際、「歴史」というよりは、「経済」に関する勉強という認識に立つことがまず大事になります。「史」という文字が使われていますが、あくまで経済について理解を深めることに主眼が置かれます。経済学には、関数や方程式を用いる数学的方法などがありますが、ここでは過去の出来事や事例、不思議な現象について調べる歴史学の方法を用いるというわけです。
 「経済史入門」では、数百年という時間の流れを遡り、先人たちが編み出した見方や考え方についてわかりやすく解説していきます。視点を変えれば違って見える経済の本質へ徐々に近づくのがねらいです。すると意外にも、ものづくりや商売、生活にまつわる人々の多様な価値観や世界観が見えてくるはずです。
 注意すべきは、異なる見方を比べ安易に優劣をつけないこと。それぞれの見方には強みと弱みがあり、どの見方が優れているかは「時と場合」によるからです。地域別(日本経済や西洋の経済など)、時代別(中世、近世、近代など)に説明されるのはそのためです。実は経済に関する知識の正しさは、そうした歴史的文脈ぬきには語れないのです。それは経済学の知識が物理や化学のような実験科学の知識とは原理的に異なる理由でもあります。
 ところで、経済史入門を履修する学生の中には、経済学以外の学問を専攻したい方もいるでしょう。ここでは「経済こそ最も重要」などと主張するつもりは全くありません。しかし、経済史を学ぶことで是非理解してほしいのは、経済が、いかに経済以外の人間の営み(科学、文化、政治など)と深く結びついているかという点です。そうした結び目も歴史の産物ですから、当然、経済史の重要なテーマとなります。そこから、経済的現実から逃れることのできない人間存在について関心を深めてもらいたいと考えています。

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Last updated : 2023/01/27

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