はじめに
市場経済はビジネスの組織化を促します。それゆえ、商工業者の組織が都市に集中するのは自然な成り行きと言えるでしょう。カンパニーは、そうした都市型の商業的・産業的アソシエーションを指す総称として用いられました。代わりにギルド、あるいは、「仲間」という用語が使われる場合もあります (坂巻: 1987; 酒田: 1991)。
現在では主に会社を意味する言葉として用いられるカンパニーですが、その強みは集団主義にではなく、個人が組織に属することによってその力を存分に発揮できるようになる点にありました (【比較】日本的経営)。その点は、カンパニーの設立を、都市において「公式な領域」と「非公式な領域」とが重なり合う「公私混在の経済社会」に起こる制度的イノベーションと捉えることによって明らかになります (川名: 2024)。
参考文献
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Epstein, S. R. (1998), 'Craft guilds, apprenticeship and technological change in preindustrial Europe', Journal of Economic History, vol. 58 , pp.684-713.
酒田利夫 (1991) 『イギリス中世都市の研究』 有斐閣.
坂巻 清 (1987) 『イギリス・ギルド崩壊史の研究― 都市史の底流―』 有斐閣.
Masschaele, J. (1997), Peasants, merchants, and markets: Inland trade in medieval England, 1150-1350. Basingstoke.
Miller, E. (1995), Medieval England: Towns, Commerce and Crafts. London.
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