東北大学経済学研究科 博士課程
本研究は日本のプロ野球リーグの労働市場に焦点を当て、生まれ月による賃金差別を検証した。その結果、選手の成績を制御した後でも早生まれの選手ほど収入が低いことが示された。このような賃金差別は入団時における早生まれの選手の評価が低いことに起因している。より具体的には、ドラフト時における球団の偏った評価が初任給の過小支払いにつながり、それが将来の年俸に持続的な負の影響を与えている。これらの事実は、潜在的に非効率な採用プロセスの改善が球団と選手の両方の利益になりうることを示唆している。
» ディスカッションペーパー一覧
↑