TUPD-2024-002
表 題 | 寡占における中間財関税:参入、異質性、需要曲率 Input Tariff in Oligopoly: Entry, Heterogeneity, and Demand Curvature |
著 者 | 福島大学経済経営学類 准教授 インド経営大学院 ニュースサウスウェールズ大学ビジネススクール 教授 独立行政法人経済産業研究所 上席研究員 |
P D F | |
掲載元 |
独立行政法人経済産業研究所 ディスカッションペーパー 19-E-066 |
要 旨 | 中間財への関税の引き上げは中間財貿易の内外延長にどのような影響を与え、そして中間財への最適関税にはどのような影響があるのか? 本論文はこの問いに答えるために、寡占的な下流の国内企業が完全競争的な外国の上流企業から中間財を調達するという、垂直特化型のモデルを考察する。この論文の主な焦点は、自国の中間財輸入への最適関税が競争的ベンチマーク(外国の輸出供給弾力性の逆数)からどのように乖離しているかを理解することにある。 寡占における過小生産は関税に下方圧力をかける一方、企業数削減に伴う合理化(自由参入がある場合)や資源再配分の可能性(費用の異質性がある場合)から生じる厚生の改善は関税に上昇圧力をかける可能性がある。 したがって、一般的には、中間財への最適関税は競合的ベンチマークよりも高くなる場合も低くなる場合もありえる。 |
キーワード | Optimal tariff(最適関税), input trade(中間財貿易), oligopoly(寡占), free entry(自由参入), cost heterogeneity(費用異質性) |
掲載年月 | 2024年 3月 |