TUPD-2024-001
表 題 | 垂直寡占下での中間財の内外延への関税:理論と実証 Tariffs on Input Trade Margins under Vertical Oligopoly: Theory and Evidence
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著 者 | 福島大学経済経営学類 准教授 インド経営大学院 ニュースサウスウェールズ大学ビジネススクール 教授 独立行政法人経済産業研究所 上席研究員 |
P D F | |
掲載元 |
独立行政法人経済産業研究所 ディスカッションペーパー 17-E-025 |
要 旨 | 垂直関連市場が寡占化している場合、関税は中間財貿易の内外延にどのような影響を及ぼすのか?この問いに答えるために、本論文は企業間の戦略的相互作用を考慮して、ある国が最終財の生産に特化し、別の国が中間財の生産に特化する垂直寡占モデルを構築する。 このモデルでは、価格弾力性が一定の需要を仮定する場合、関税の引き下げにより、垂直関連セクターにおける貿易企業数(外延)と平均貿易額(内延)が共に増加するものの、外延に比べて内延が相対的に大きく増加する。 本論文の理論結果の実証関連性を検証するために、中国のWTO加盟に伴う関税削減の効果に焦点を当てる。中国企業にとって大きな政策変更となった関税の引き下げは、WTO後の期間において内外延の両方を大幅に増加させたものの、外延への影響は内延への影響よりもはるかに小さいことを見出した。 |
キーワード | Import tariffs(輸入関税), input trade(中間財貿易), vertical oligopoly(垂直寡占), extensive and intensive margins(内外延) |
掲載年月 | 2024年 3月 |