国際卓越研究大学 UREX 1
東北大学 大学院経済学研究科 川名 洋教授(西欧経済史)
Prof. Yoh Kawana(Ph.D. University of Leicester)


経済史のキーワード

司法
Justice

 

はじめに

都市と司法

都市特権裁判所 **

§参考文献§

** campus-only

はじめに

 取引や契約上のトラブルは民事裁判所で争われます。ゆえに、適切な司法制度の有無はどの時代にも、経済的関心事になりました。西欧には、中世以来、適用される司法権に応じて裁判所が複数設けられる歴史があります。中でも商業に見合った司法が都市に適用されるようになる点は特筆に値します。なぜなら、都市が取引の中心地になる理由について、制度の面から納得できるようになるからです。
2025.09.17

都市と司法

 都市経済と司法は切っても切れない関係にあります。中世都市の人々にとって独自の司法権の獲得は、公開市場の開催権や徴税請負権など他の自治権の取得と同様に特筆すべき成果でした。なぜなら、正義の解釈は、裁く者の立場によって大きく異なるからです。やがて「公私混在の経済社会」に相応しい制度運用が都市において可能になるのも、都市民の価値観が司法に反映されるようになったためと考えられるのです (川名: 2024, 第4章)
2025.09.17

参考文献

      Ballard, A.(1913), ed., British Borough Charters, 1042-1216. Cambridge.
        Brooks, C.(2008), Law, politics and society in early modern England. Cambridge.
        Campbell, J. (2000), 'Power and authority 600-1300', in D. M. Palliser, ed., The Cambridge Urban History of Britain, vol. I: 600-1540. Cambridge.
        川名 洋 (2010)『近世イギリスの「公式」と「非公式」』 創文社/講談社.
        川名 洋 (2024)『公私混在の経済社会―近世イギリスにおける個人と都市法人―』 日本経済評論社.

Top ▲

Last updated :

© 2024 Yoh Kawana