更新日:2000年11月8日
「生産システムのグローバル・ローカライゼーション」をテーマとした講義を行なう。企業活動のグローバル化、グローバルな産業競争の激化とともに、生産技術・生産システムもまたグローバルな展開を見せつつある。とはいえ、それは生産システムの世界的な均一化を必ずしも意味しない。むしろ、市場のセグメント化、市場特性に対応した製品の現地化、人材の現地化、ローカルな社会習慣や労使関係に適応した技術・生産システムのモディフィケーションなど、ローカライゼーションというべき課題が提起されている。この講義では、グローバライゼーションとローカライゼーションの関係について、ケース・スタディを通して考えていきたい。
12月25日から28日の集中講義である。概略、以下の順序で講義を行なう。
序 グローバル・ローカライゼーション
1 現地生産・開発とサプライヤ・システム −英国日系自動車企業の事例−
2 工場の立地展開と企業間リンケージ −カナダ日系自動車企業の事例−
3 現地生産の展開とローカル・サプライヤ −フィリピン電機産業の事例−
4 産業集積と日系企業 −マレーシア・エレクトロニクス産業の事例−
5 成熟・キャッチアップ・制度的調整 −鉄鋼業のグローバル競争−
6 グローバル競争下の構造再編 −日本繊維産業の分析−
レポートによる。
大阪市立大学経済研究所 森澤恵子・植田浩史編『グローバル競争とローカライゼーション』東京大学出版会、2000年、価格:
3800円+税。
授業に関する各種情報は、以下のホームページに随時掲載する。質問は電子メールで受けつける。ただし、成績に関する問い合わせは不可。
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