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Graduate School of Economics and Management, Tohoku University

 
                                            

第2回細谷賞受賞者

 

石原卓弥(日本学術振興会特別研究員)
Ishihara, T. (2020) Identification and estimation of time-varying nonseparable panel data models without stayers. Journal of Econometrics, 215(1), 184-208

石原昌和(New York University)
Venkatraman, V., Dimoka, A., Pavlou, P.A., Vo, K., Hampton, W., Bollinger B., Hershfield, H.E. Ishihara, M. and Winer, R.S. (2015). Predicting advertising success beyond traditional measures: new insights from neurophysiological methods and market response modeling. Journal of Marketing Research, 52(4), 2015, 436-452

講評
石原卓弥氏および石原昌和氏による論文は、それぞれ計量経済学理論、マーケティングへの応用をテーマとして、すぐれた成果をあげている。

石原卓弥氏は、ノンセパラブルなパネルデータモデルの識別と推定の問題を分析している。通常の識別条件であるstayer(2時点間において同じ値をとる説明変数)の存在を仮定せずに新たな識別条件を導出し、新たな識別条件のもとでパラメトリックおよびノンパラメトリック推定量を有用な漸近理論とともに提案している。識別条件の導出、推定量の提案、漸近理論、小標本特性の評価のすべてにおいて手堅くまとめられ、受賞にふさわしいものである。

石原昌和氏は、マーケティングにおける神経生理学的なアプローチの有効性を実証している。現実のマーケティングデータを活用して,神経生理学的手法による measure が広告効果を説明する要因として,伝統的 measure よりも有効であることを示している。神経生理学的なアプローチを社会科学におけるデータ解析に切り開いた意義は先駆的である。広く社会科学における統計/データ科学研究の奨励を目的とする本賞にふさわしい成果である。

2020年7月9日   
細谷賞選考委員会               
委員長 照井伸彦(東北大学)         
委員  大屋幸輔(大阪大学)         
委員  新谷元嗣(東京大学)         
委員  松田安昌(東北大学)         
委員     山形孝志(University of York,大阪大学)
委員    Peter M. Robinson(London School of Economics and Political Science)

石原卓弥氏略歴
2015/03, 京都大学経済学部卒業、2020/03, 博士(経済学, 東京大学大学院経済学研究科)、2020/04, 日本学術振興会特別研究員

石原昌和氏略歴
2000/12, B.S. in Economics-Mathematical Emphasis (University of Wisconsin-Madison, College of Letters & Science), 2011/06, Ph.D. in Marketing (University of Toronto, Rotman School of Management), 2018/01, Associate Professor of Marketing (New York University, Stern School of Business)

授賞式について
2020年11月に第二回授賞式およびHosoya Prize Lectureを開催する予定です。
詳細は本ページ上にて追ってお知らせします。