工業経済学特論の課題について


更新日:2002年1月11日

 

各章の課題

内容

文献

課題

序章 グローバル・ローカライゼーション

<課題文献>

村岡俊三_マルクス経済学と現代のグローバリゼーション_『経済』2001年2月号、新日本出版社_2001/02

Dunning, John H._Multinational Enterprises and the Global Economy_Addison-Wesley Publishing Company_1993 (Chapter 4: The Determinants of MNE Activity) (75頁の4.3以後のみを必読とする)

Porter, Michael E._On Competition_A Harvard Business Review Book_1998 (Chapter 6: The Competitive Advantage of Nations)

ポーター,マイケル・E(竹内弘高訳)_競争戦略論U_ダイヤモンド社_1999/08(第1章:国の競争優位上記Chapter 6が原書)

1.村岡論文を読み、貿易理論と対外直接投資論の関係について解説せよ。

2. ダニング論文の4.3以後を読み、多国籍企業論の「折衷パラダイム」について解説せよ。なお、市場の失敗、取引費用、企業特殊的資産などのタームに注意すること。

3.ポーター論文を読み、競争優位の構築にあたっての地理的要因の重要性について解説せよ。

1章 現地生産・開発とサプライヤ・システム:英国日系自動車企業の事例

<課題文献>

植田浩史(明石芳彦・植田浩史)_自動車部品メーカーと開発システム(『日本企業の研究開発システム:戦略と競争』)_東京大学出版会_1995/04

植田浩史_サプライヤ論に関する一考察:浅沼萬里氏の研究を中心に_『季刊経済研究』第23巻第2号、大阪市立大学経済研究会_2000/09

浅沼萬里_日本の企業組織 革新的適応のメカニズム:長期取引関係の構造と機能_東洋経済新報社_1997/06(第6章 関係的技能の構造・深さ・次元)

1. 自動車生産の技術的・経済的特徴について解説せよ。その際、工程の流れの特徴、大量生産と規模の経済性、部品産業をはじめとする関連産業との関係に注意すること。

2.浅沼論文を読み、その中心的な主張を解説してコメントせよ。

3.植田「サプライヤ論に関する一考察」を読み、浅沼説への批判内容をまとめ、コメントせよ。

2章 工場の立地展開と企業間リンケージ:カナダ日系自動車企業の事例

Fujita, Kuniko/Hill, Richard Child_Global Toyotaism and Local Development_International Journal of Urban and Regional Research, Vol.19, No.1_1995

高野岳彦_カナダ・オンタリオにおける自動車産業の発展の経緯と生産立地の現況_『福島大学地域研究』第9巻第3・4号_1998

榎本悟_NAFTAの成立と在加日系製造子会社の戦略的対応_『広島大学経済論叢』第21巻第1号、広島大学経済学会_1997/09

榎本悟_カナダにおける日系製造企業:インタビュー調査_『広島大学経済論叢』第21巻第2号、広島大学経済学会_1998/01

1.Fujita and Hill論文を読み、生産システム移転についての長尾論文との見解の異同をまとめて、コメントせよ。

2.榎本論文2本を読み、日系企業の在カナダ生産拠点の性格について、長尾論文との見解の異同をまとめて、コメントせよ。

補章 アジア工業化をめぐる諸問題

<課題文献>

小島清_東アジア経済の再出発:直接投資主導型発展戦略の評価_『世界経済評論』1998年1月号、世界経済研究協会_1998/01

Ohno, Kenichi_Free Trade versus Infant Industry Promotion:The Possibility of Temporary Protection for Latecomer Countries_Workshop on Economic Development Policy, JICA and MPI, Viet Nam, Hanoi_2000/12

<参考文献>

小島清_東アジアの雁行型経済発展:成功と再構成_『世界経済評論』1998年11月号、世界経済研究協会_1998/11

Akamatsu, Kaname_A Historical Pattern of Economic Growth in Developing Countries_The Developing Economies, Preliminary Issue No.1, Institute of Asian Economic Affairs_1962/3

1.課題文献の小島論文を読み、東アジア経済の雁行形態論による理解に対してコメントせよ。

2.Ohno論文を読み、途上国がグローバリゼーションにコミットしていく上で問題となることは何かを考えよ。

3章 現地生産の展開とローカル・サプライヤ:フィリピン電機産業の事例

<課題文献>

森澤恵子(大阪市立大学経済研究所 中川信義編)_フィリピン電機産業とイントラ・アジア貿易および直接投資_東京大学出版会_1997/09

森澤恵子_フィリピンにおけるコンピューター周辺機器生産の新展開:フィリピンの電気・電子産業とサポーティング産業の現地調査V(1997年7月・98年2月_『季刊経済研究』第21巻第1号、大阪市立大学経済研究会_1998/06

 

1.課題文献の森澤論文を読み、以下の点について考えよ。
 フィリピンの電機産業は、エレクトロニクス多国籍企業のネットワークの中でどのような位置にあるか。またこれをフィリピンの工業化の進展という見地からどう評価するか。

4章 産業集積と日系企業 −マレーシア・エレクトロニクス産業の事例−

<課題文献>

関満博_空洞化を超えて:技術と地域の再構築_日本経済新聞社_1997/01(第2章 マニュファクチュアリング・ミニマム)

「技術の集積構造」論についてまとめ、コメントせよ。また、ポーターのダイヤモンド論との類似点や相違点について考えよ。

5章 成熟・キャッチアップ・制度的調整 ―鉄鋼業のグローバル競争―

国際協力事業団・計画投資省『ヴィエトナム国史上経済化支援計画策定調査フェーズ3概略報告書』2001年3月より。
・総論部会(石川滋)「日越共同研究の6年と第7次5カ年計画草案」
・貿易産業部会(Pham Quang Ham, 大野健一)「研究・討論の要約」

国際協力事業団・計画投資省『ヴィエトナム国史上経済化支援計画策定調査フェーズ3最終報告書』(印刷中。発行まで再複写・引用禁止)
川端望「ヴィエトナム鉄鋼業の現状と課題」

ヴィエトナム国民経済大学(NEU)・国際協力事業団(JICA)共同研究ウェブサイトより。"Our Strategy"のページ。

1.テキスト第X章の内容について、論点を2点以上提出せよ。テクニカルな質問はのぞく(以下も同じ)。
2.川端「ヴィエトナム鉄鋼業の……」第1部を要約し、論点を2点以上提出せよ。
3.川端「ヴィエトナム鉄鋼業の……」第2部を要約し、論点を2点以上提出せよ。

 


2001年度授業・ゼミ情報へ


Ka-Bataホームページへ