更新:2024年10月10日
<2020/2/10>
東北大学経済学部において長年活動を続けてまいりました学生の自主ゼミ「東北大学工業経済研究会」は,2020年3月をもって解散することとなりました。解散に際しては,現役学生の最後の代表からのご挨拶,顧問教員である私からのご挨拶,そして工研に残されていた財産についての措置についてのご報告を,卒業生の皆様にお送りいたしました。また同一の内容を卒業生の一部が参加する現代産業研究会メーリングリストでも配信いたしました。しかしながら,工研が保持していた名簿が不完全であり,また現産研参加メンバーは卒業生の一部に限られるため,お手元に届かなかったケースもあるかと存じます。そのため,この場を借りて私よりご報告をさせていただきます。
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東北大学工業経済研究会
卒業生各位
日頃は,東北大学経済学部と工業経済研究会(工研)に多大な支援を賜り,誠にありがとうございます。
この度,誠に残念なお知らせを申し上げねばならなくなりました。工研の活動が2018年度よりメンバーの縮小により困難に陥り,2019年度は事実上の停止に追い込まれました。現役メンバーと相談いたしましたが,活動を再開する見込みがなく,解散せざるを得ないとの結論に至りました。
70年以上にわたって継続した自主ゼミを閉じることについては,顧問教員として,また経済学部卒業生として痛惜の念を禁じえません。工研は学生自身が運営するものであることから,これまで活動に干渉せずにおりましたが,果たして本当にそれでよかったのかとも思います。今回の事態に至る直接の原因は,2018年度に新入会員を迎えることができなかったことにありますが,その時点で活動支援にもっと取り組むべきであったかもしれません。しかし,すべてが遅すぎてしまいました。
工研卒業生の皆様に,お詫びとともに,長年にわたり暖かな支援をお寄せくださったことへの感謝を申し上げます。
なお,工研卒業生と工業経済学・産業発展論ゼミの現役・卒業生で構成する「現代産業研究会」には,引き続き卒業生の皆様にご参加いただきたく,今後ともご案内を申し上げます。電子メールアドレスをお知らせくださればメーリングリストに登録いたしますので,この機会にご登録をお願い申し上げます。
工研はなくなりますが,その足跡は東北大学経済学部の歴史に残されており,『東北大学百年史』にも記載されています。どのように形が変わっても,学生の創意による自主的学問的活動を育み続けることを,お約束申し上げます。
2020年1月
工業経済研究会顧問
東北大学経済学研究科・経済学部教授
川端 望
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2020年1⽉の⼯研通帳残⾼は98,024 円でした。この残高は,卒業生への解散のお知らせのための書面作成費と郵送費に使用いたしました。その残金40.494円については,2020年1月31日に経和会に寄付いたしました。
工研名簿については川端が管理いたします。更新情報をお寄せいただければ更新し,また工研卒業生から提供のご依頼があった場合には提供いたします。
<2024/10/10追記>
上記のように工研の残余財産の整理を完了したと考えておりましたが,2024年になって,解散時の学生会員がその存在を認識していなかった口座が発見されました。金融機関と交渉しつつ卒業生と連絡を取り合い,証書類の整備を行って,口座解約と引き出しに成功いたしました。解約・引き出しに当たっては,解散時学生会員と顧問である川端の意思が口座契約者の意思であり,解散時に保持していた財産処分の方針が口座契約者の方針であることを示して交渉いたしました。引き出した残高は68万5350円です。解散時と同様に,経和会に寄附いたしましたことをご報告いたします。なお,メールで連絡のつく工研卒業生には,詳細な経過を報告しております。本サイトをご覧になった工研卒業生の方で,詳細をお知りになりたい方は,川端にお問い合わせください。