1999年度経済書講読(川端)受講者各位
(プライバシーに関わる部分を一部省略)
1999年4月21日プリント版配布
川端 望
■教官紹介
1964年、仙台に生まれる
東北大学経済学部卒→東北大学大学院経済学研究科前期課程修了→同後期課程単位取得退学→大阪市立大学経済研究所助手、講師、助教授→東北大学大学院経済学研究科(経済学部)助教授
専攻:工業経済学
担当する基本専門科目:企業論(2000年度)
現在の研究テーマ:鉄鋼業のリストラクチャリング
その他、研究内容については以下を参照
http://www.econ.tohoku.ac.jp/~kawabata/index.htm
■この授業の目的
シラバスに書いたとおり、「語学の講義」ではなく、「調べ、考え、議論するスタイルを学ぶ演習」を実施する。「勉強の仕方」と「議論の仕方」を学ぶと思ってくれればよい。
■テキスト輪読の進め方
班単位で運営する。スケジュール表(別紙)のような分担と進行予定でおこなう。以下、解説。
◇1回目以前
報告班は、翻訳の担当割り振り、全訳コピーの手配などが必要。
◇1回目「訳文提出」
報告班が、担当部分の全訳を、全員分コピーして提出する。
◇1-2回目の間
英文解釈上の疑問点(意味のわからないところ、解釈しにくいところ)をコメント班が考えてくる。各自も、訳文とテキスト英文を読んで考えてくる。
◇2回目「解釈・論点提出」
担当部分のあらすじを報告班が口頭説明する。英文解釈上の疑問点をコメント班、各自、教官が口頭で提出する。報告班が答える。解釈をすすめるうちに、経済学上の問題が出てくる。授業の終わりまでに、報告班を含めて、各班最低ひとつの論点を提出し、用紙に書いた上で口頭報告する。教官は用紙を集めてメモした上で、報告班にわたす。
解釈:まずは日本語として意味が通るように訳すこと。さらに進んで、「何のことを言っているのか」「何をいいたいか」までを含む。わからなければ論点にまわす。
論点:意味がわからないところ。著者の意見に疑問があるところ。自分にも意見があるが、ほかの人の意見もききたいところ、など。
◇2-3回目の間
報告班は、論点について勉強し、回答をまとめる。
最低限、どれくらいやればよいか:以下の例でイメージをつかんでほしい。
・必要な文献は図書館、学部図書室(経済学部棟4階)、川端研究室などで利用。
・わからない言葉を辞典・事典で調べる。
・調べたいテーマについて、統計書を調べる。論文や本を読む。
・統計数値をパソコンで加工したり、各論者の主張をまとめたり、自分自身の意見に練り上げたりして、レジュメにまとめる。
◇3回目「内容討議」
報告班が、疑問点への回答を報告。口頭でもレジュメ、文書でもよいが、複雑な内容はレジュメ、文書にすることが望ましい。回答を受けて、全員で討論。
※報告班は、すべての疑問にこたえる義務がある。いくら調べてもわからないこともあるが、調べずに「わからない」はだめ。
※回答がずさんな場合は、次回に繰り越したり、レポート提出を命じることがある。
■辞書について
英和辞典は、各自選択して準備されたい。
経済学辞典を一冊持つことを強く推奨する。進学や就職の準備にも使える。さしあたり、金森久雄ほか編『経済辞典第3版』(有斐閣)を推薦するが、好みに応じて選ばれたい。
英和和英の用語辞典もかなり役に立つので推奨する。長谷川啓之編『最新英和経済ビジネス用語辞典』(春秋社)ほかが出ている。
■教官との連絡や質問
連絡の中心は北キャンパス掲示板である。電子メール、FAX、ホームページでの連絡を併用する。
教官への質問は、随時受け付ける。受付方法は、以下のとおり。
・オフィス・アワーには、予約なしで研究室に来てよい。4-5月は水曜日の5講時とする。
・それ以外の時間に研究室へ来るときは、あらかじめ予約すること。直前の電話確認でもよいが、前日までの確認が望ましい。
・電子メール、FAXによる質問も受け付ける。文献の問い合わせなどについては、即答できるよう努力する。
・成績に関する問い合わせには、一切応じない。
連絡先は以下のとおり。
経済学部棟618号室。
Tel&Fax 022-217-6279(留守電あり)
E-mail kawabata@econ.tohoku.ac.jp
■成績評価基準
・100点満点で評価する。60点以上が合格である。
・討論への貢献は、班単位で30点、個人単位で10点の配点で評価する。
・年度末に各人にレポートを提出してもらう。個人単位で60点の配点で評価する。
・事前に連絡があった欠席は、合理的な理由である限り成績に影響しない。無断欠席はマイナス10点、報告班の全員欠席や報告放棄(レジュメなしなど)は、班全員にマイナス10点。
■留意事項
・レジュメ、レポートを含めて、すべての書類はA4・A3版とする。
・出欠は毎回確認する。欠席する場合は、遅くとも30分前までに連絡すること。
・私語・内職厳禁。
・携帯電話、PHS、ポケットベルなどの音をさせないこと。
・居眠りについては関知しない。うるさい場合のみ起こす。
・缶またはコップ入りの飲料は飲んでもよい。ただし、ボトル類は不可(異様に目立つ)。それ以外の飲食は禁止。
・周囲に迷惑がかかるほどの二日酔いも含めて、禁酒禁煙。
■その他
川端は経済学部の広報委員なので、後輩の高校生に学部を見学させたい、パンフレットを送りたい、などの希望がある場合は相談されたい。実現できるように努力する。
以上