2002415

 

経済学入門Aの開講にあたって

 

川端 望

※「授業の予定」を改訂(4/16

 

■教官への連絡方法

研究室:経済学研究科棟618号室(オフィス・アワー以外は予約すること)

Tel&Fax 022-217-6279

E-mail kawabata@econ.tohoku.ac.jp

Website http://www.econ.tohoku.ac.jp/~kawabata/index.htm

各種の文書はウェブサイトに掲載するので、随時チェックすること。

 

■授業の予定(416日改訂)

進行状況によって変更することがあるが、当面以下のとおりとする。

4/15

導入

4/22

1 「市場経済」の何がどう問題か

5/13

2 市場と計画

5/20

  同上

5/27

3 競争と独占

6/3

  同上

6/10

4 私的所有                     小レポート提出

6/17

  同上

6/24

小レポートをもとにした質疑応答

7/1

5 経済政策

7/8

6 政府と市場

7/15

7 政治経済学再論

7/22-26

試験

 

■内容予定

ガイダンス

1 「市場経済」の何がどう問題か

経済構造とリストラクチャリング/政治経済学とは何か/体制移行とは何か

2 市場と計画 

経済活動は何によって調整されるか/「神の見えざる手」とは?

3 競争と独占

市場は自由に放任すれば機能するか/規制緩和とは/独占禁止政策とは

4 私的所有

私的所有はやる気と効率を高めるのか、搾取と権力をもたらすのか

5 経済政策

財政政策と金融政策/財政赤字と金融緩和の何が問題か/グローバライゼーションかアメリカナイゼーションか/市場経済と民主主義は親和的か

6 政府と市場

市場の失敗と政府の失敗。環境政策、セーフティネット/「大きな政府」と「小さな政府」は自由や平等とどう関係あるか

7 政治経済学再論

市場経済のルール/民主主義と利益政治/経済学は科学か

 

■オフィス・アワー

・オフィス・アワーとは、質問を受けたりディスカッションに応じたりする時間であり、予約なしで教官研究室を尋ねてよい時間である。

・当分の間、月曜日の5校目(16:20-17:50)とする。

・それ以外の時間に研究室に来るときは、予約すること。直前の電話確認でもよいが、メール等で事前に打ち合わせることが望ましい。

■授業の進め方

・上記の表およびシラバスの1−7は、テキストの第1日〜第7日に対応している。

授業の前に、該当する章を読んでくること。読んでいることを前提に、各章のポイントについて掘り下げるのが授業の主な内容である。

・経済用語について解説することもあるが、最小限の知識は経済学辞典で得ることが望ましい。さしあたり『経済辞典 第3版』有斐閣、1998年を推薦する。さらに掘り下げが必要な場合は、末尾の参考辞書を使用すること。

・出席はとらない。

 

■ノートの取り方について。

・必要に応じてプレゼンソフト、黒板、配布レジュメを使い分ける。しかし、すべてが黒板やレジュメには書いていないことに注意すること。

・教官の話を自分で要約したり解釈したりすること、教官自身が確固とした結論を持っていない部分について自分でも考えて、自分なりのノートをつくることが大事である。

 

■成績評価について

100点満点で60点以上を合格とする。配点は、小レポート25点、期末試験75点とする。

 

■小レポートについて

・テキストおよび5月までの講義への感想を1000-5000字程度で書くこと。

・疑問点や質問も書くこと。

・着眼点のよさ、論理の深さなどを評価する。教官との意見の異同は問わない。

・テキスト、HTMLWord形式のファイルで提出することを強く推奨する。電子メールでもフロッピィでもよい。

・手書きレポートも受け付けるが、丁寧に書くこと。ファイル化に際して読めない場合は当人の責任とする。

・レポートのサイズはA4版とする。

・レポートはファイル化して印刷し、またWeb上で配布する。氏名は当人が希望しなければ記載しない。

 

■期末試験について

テキストの実物のみ持ち込み可とする。テキストに何を書き込んでもよいが、ノートの貼り付けは不可とする。

 

■著作権について

・著作権について十分気をつけること。たとえば、教官が認めた一時使用以外は、市販されている本の全ページコピーを作成・利用してはいけない。

 

■留意事項

・禁止:私語、喫煙、携帯電話の呼び出し音。その他の雑音。

・原則禁止:途中退室(しかし、手洗いに行きたい者はやむを得ない)。

・諸君の良心に委ねる:内職、居眠り、途中入室。

・許可する:飲み物を飲むこと。パソコンでノートをとること。録音(録音内容そのままの一般公開は不可。諸君の責任において編集したものは別)。

※以上の事項は、この授業に限ってのことであり、他の授業には適用されない。

 

■メールでの質問について

・受け付ける。

履修手続きに関わる質問は全学教育教務掛(北キャンパス)または経済学部教務掛(南キャンパス)へ

・氏名および氏名が特定できる情報を削除した上で印刷・配布することがある。

 

■メーリングリストについて

・希望者のメールアドレスを登録する→あるアドレス宛にメールを送ると登録者全員にそのメールが届く。

・教官からの連絡と、相互コミュニケーションに用いる。

・メーリングリストに流した連絡は、掲示あるいは配布物で未登録者にも連絡するが、何日か情報が遅くなる。

・登録希望者は2317時までに以下の事項を記したメールを川端に送ること。

件名に「メーリングリスト登録」と書く。

本文に、学籍番号、氏名、登録するメールアドレスを書く。

どのISPでもよいし携帯電話でもよいが、全角500字以上を受け取れる設定であること

アドレスに字数制限がある場合は、全角換算で明記すること。

・登録アドレスは、この授業、学部・関連団体(経済学会・経和会)からの広報・緊急連絡のみに用いる。外部には明らかにしない。

 

■関連科目について

・「経済学入門B」と対比しながら勉強すると有益であろうと思う。

・政治経済学でもっとも整った理論を持つのはマルクス経済学である。「政治経済学原理」ではマルクス経済学について学ぶことができる。

・現代政治経済学の一つの有力テーマである比較経済体制論について、「現代政治経済学」で学ぶことができる。

・川端は「企業論」「工業経済学特殊講義」を隔年で行っている。

 

■参考文献について

<テキスト>

ウォルター・アダムス&ジェームス・W・ブロック『アダム・スミス、モスクワへ行く』(川端望訳、創風社、2000年)。

生協文系書籍部で販売中。

(原著)

Walter Adams and James W. Brock, Adam Smith Goes to Moscow, Princeton University Press, 1993.

<関連書>

大野健一『市場移行戦略』有斐閣、1996年。

体制移行を扱う社会科学のあり方と、日本の知的援助のあり方を問う。

大野健一『途上国のグローバリゼーション』東洋経済新報社、2000年。

グローバリゼーションによる途上国・体制移行国経済・社会の変貌の考察。サントリー学芸賞、大佛次郎論壇賞受賞。

金子勝『市場』岩波書店、1999年。

市場をとらえる社会科学のあり方についての最新の問題提起。

金子勝・木村剛・宮崎哲弥『日本経済「出口」あり』春秋社、2001年。

日本経済の困難を広く社会のあり方の問題としてとらえ、今後の方向を考える。

アダムス&ブロック編『現代アメリカ産業論 第10版』(金田重喜監訳、創風社、2002年)(まもなく店頭に並びます)。

編者のアメリカ産業研究(石油、ビール、たばこ、自動車、コンピュータ、保健医療、航空輸送、映画、通信、銀行)

<経済辞典類>

金森久雄ほか編『有斐閣経済辞典 第3版』有斐閣、1998年。

全般的に役に立ち、携帯可能。品切れ再販中。4月後半に生協入荷予定。

大阪市立大学経済研究所編『経済学辞典 第3版』岩波書店、1992年。

経済学について深く調べたい場合。

神戸大学大学院経営学研究室編『経営学大辞典 第2版』中央経済社、1999年。

経営学について深く調べたい場合。

経済学史学会編『経済思想史辞典』丸善、2000年。

経済思想の色々な潮流について深く調べたい場合。

的場昭弘ほか編『新マルクス学事典』弘文堂、2000年。

マルクスの社会科学について深く調べたい場合。

<基本専門科目「政治経済学原理」に進むために>

柴田信也編著『政治経済学の原理と展開』創風社、2001年。

経済学部の柴田教授を中心とした政治経済学の古典から現状に至る理論解説。

大谷禎之介『図解 社会経済学―資本主義とはどのような社会システムか』桜井書店、2001年。

Political Economyを社会経済学と訳し、図解をふんだんに取り入れて解説。


 

Webで文献・経済資料を探す

東北大学付属図書館

http://www.library.tohoku.ac.jp/

経済学部経済情報リンクページ

http://www.econ.tohoku.ac.jp/kyoulink.html#02keizai

検索可能なWeb書店(各種あり)(単行本検索可能)

amazon.co.jp

http://www.amazon.co.jp/

本やタウン

https://www.honya-town.co.jp/index.html

OCU ERI-Biblio(日本語雑誌論文検索可能)

http://www.eri.osaka-cu.ac.jp/

 


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