企業論(経済学部・1998年度)シラバス


 

授業のねらい・テーマ

 

 この授業のねらいは二つある。ひとつは、現代企業を理論的・歴史的に把握するための基礎的な視点を身につけることである。企業の問題性、経営構造と企業類型、コーポレート・ガバナンスの展開と研究史について講義する。もうひとつは、1970-80年代に日本企業の競争力の源泉として注目され、90年代には一転してそこからの脱却が叫ばれている「日本的生産システム」の確立・展開・再編について学ぶことである。産業別のケース・スタディを中心に講義する。

 

テキスト・参考書

 第1部は、講義資料を配布する。坂本和一『現代工業経済論』有斐閣、J・K・ガルブレイス『新しい産業国家()()』講談社文庫、奥村宏『会社本位主義は崩れるか』岩波新書、は読みやすい参考書である。第2部は、生産システム研究会編『(仮題)日本企業の生産システム』中央経済社、(19989月出版予定)を教科書とする。

 

授業の内容もしくは予定

 若干の変更がありうるが、以下の構成でおこなう。

1部 現代企業認識の基礎

1 「企業」をめぐる問題群とアプローチ

2 現代企業の経営構造と類型

3 現代巨大企業のコーポレート・ガバナンス −アメリカと日本−

 

2部 日本企業の生産システム

1 生産システムの現代的特質と日本企業

2 繊維産業と生産システムの転換

3 高炉メーカーの生産システムと競争力

4 自動車部品サプライヤーの生産システム

5 工作機械メーカーの生産システムとNC

6 半導体メーカーの研究開発システムと生産システムの相互浸透

7 生産システムと日本の企業社会

 


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