経済書講読について 


最終メンテナンス:1999111

川端望

 

経済学部ゼミナール協議会が作成して2回生に配布しているパンフレットに執筆した原稿である。

 

■使用テキスト――『アダム=スミス、モスクワへ行く』

Walter Adams and James W. Brock, Adam Smith Goes to Moscow, Princeton University Press, 1993.

 社会主義経済論や経済システム論の専門書ではなく、市場経済への移行過程についての対話を通じて、経済学の基礎概念を多角的に検討する本です。著者の専門は産業組織論ですが、この本は、経済理論(学派問わず)、産業組織論、経済政策論、企業論など、広い領域に関わっています。

 もし読み終わったら、

J. Rogers Hollingsworth and Robert Boyer eds., Contemporary Capitalism: The Embeddedness of Institutions, Cambridge University Press, 1997

から抜粋する予定です。

 

■授業の内容、進め方

 「語学の講義」ではなく、「調べ、考え、議論するスタイルを学ぶ演習」にすることを目指しています。英文は平易なものなので、量をこなし、内容を議論することを中心にします。

※形式()

 翻訳の議論と内容の議論を交互に行なう。

 人数が多ければ班単位、少なければ個人単位で運営する。

 1 事前準備:報告担当班は一定部分を和訳。各人はテキストを読み、疑問点を考えておく。

 2 授業:翻訳について議論。最後にグループ討論を行い、全班が疑問点を提出。

 3 事前準備:疑問点の提出班と報告担当班は、疑問点について調べる。

 4 次回の授業:疑問点について議論。

 

■評価方法

 出席、議論への貢献、レポート。

 

■学生に望むこと

 楽ではないが、無茶でもない。いずれにせよ損はさせない予定。まあ、それなりにがんばってください。

 


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