セーヌ・マリティム県文書館(2007年9月訪問)
セーヌ・マリティム県文書館ADSMは、セーヌ河の河口に近い同県の県庁所在地ルーアンにある。ルーアンといえば、パリから在来線で1時間ほどのところにある、ジャンヌ・ダルクとモネで知られる瀟洒な町である。じつは、ADSMは遅塚先生はじめ幾多の日本人歴史学者がリサーチをしてきたところであり、さらにまた現在大改修(2008年完了予定)中で閲覧室は臨時のものが設置されている。そのため、いまさら紹介するまでもないかもしれないし、あるいはまた改修が終了したら以下の紹介は意味がなくなる可能性も大である。
国鉄ルーアン駅を出て、ゆるやかに下る駅前通り(名前は当然ジャンヌ・ダルク大通り)をひたすら歩いてゆくと、15分ほどでセーヌ河につきあたる。そこで対岸左側を見ると、おお、なにやら窓のないコンクリートの塔がそびえたっているではないか!! ここでピンとひらめいたら、あなたはもう一人前。窓のないコンクリートの塔があるところ、そこには必ず(は大げさだが)文書館がある。
名称 Archives departementales de la Seine Maritime
住所 Hotel du Departement, Quai Jean Moulin 76101 Rouen cedex 1
開館 月曜日から金曜日が9時〜17時30分、第一と第三土曜日が9時〜12時(要事前予約)
ADSMは県議会と建物を部分的に共有しているため、まずは県議会議事堂の正面玄関を入る必要がある。この建物のなかを左に進んでゆくと「県文書館」と書いた小さなドアがあるので、それを開けると受付&目録室&資料交付窓口がある。その奥が小さな臨時閲覧室になっている。
臨時閲覧室は30席程度と小さいので、資料の閲覧(というよりも閲覧席の確保)は完全予約制になっている。3週間前からインターネット(または電話)で予約できるので、さほど問題はないだろう。資料の請求は、大改修のためか、まずは紙に書き、担当者の了承サインをもらい、ついで別の担当者にオンラインの請求システムにうちこんでもらう、という、なんとも手間のかかる制度になっている。ただし、職員はみな親切なので、ストレスがたまることはないはずだ。請求できる資料(カートン)の上限数は、いくつだっけ? 資料の交付は、たしか30分ごと。
大改修の終了後はいかなるシステムになるか、だれか確かめてほしい(他力本願で、すまん)。