ユール県文書館(2007年9月訪問)
セーヌ・マリティム県とともにオート・ノルマンディ地域圏を構成するユール(Eure)県の県庁所在地は、パリとシェルブールを結ぶ幹線上に位置するエヴルー(Evreux)である……が、この町を訪れたことのある日本人がどれくらいいることか、と感じさせるほど、それはそれは静かな田舎町である。国鉄エヴルー駅を出、駅前の道を渡ると、そこにはいきなり!!、公園が広がっている。中心街はどこにあるのか……と、途方にくれた不肖小田中である。
それでも「えいっ!!」と公園に入り、散歩道をうねうねと下ってゆくと、町の中心部の繁華街に出る。もうしばらく歩くとヴェルダン(Verdun)通りにぶつかるので左折し、しばらく行くと、左手にピンク色の瀟洒な建物が出現する。駅から徒歩10分というところか。これがユール県文書館ADE。ただし閲覧者用の入り口は反対側なので、建物をぐるりと回ること。
名称 Archives departementales de l ’Eure
住所 2, rue de Verdun 27025 Evreux Cedex
開館 月曜日から金曜日が9時〜12時と13時〜17時、土曜日(第一土曜日と7〜8月を除く)は9時〜13時と14時〜17時
7月第2週と12月最終週は長期休館、資料交付数の上限は半日で10箱
玄関を入ってまっすぐ進むと受付があり、登録する。受付から入って右がインべントリー室、奥が閲覧室。資料請求は、なつかしくも紙ベースの用紙を使う……ことから想定できるとおり、資料交付は1時間に1回、1回に請求できるのは4箱まで、という、非効率的なことこの上ないペースである。要するに ADEは、ゆっくりと時間が流れる、昔ながらの県文書館なのである。まぁ逆にいうと、若干の融通は利くということでもあるが。
閲覧室は、広くはないがゆったりしていおり、閲覧者も少ないので、静かにしごとを進めることができる。ちなみにヴェルダン通りをはさんだ向かいにはカフェがあるので、昼食はそこでどうぞ。